2008年6月29日日曜日

返済が難しい時、自己破産以外の方法は?
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2008年06月27日


もしも借金の返済が難しくなったら、あなたならどうしますか?
「借りては返しを繰り返し」ますか?「借金を一本化」しますか?それでもダメなら、最後に「自己破産」を考えますか?事前に「特定調停」という制度を知っていたら、もしかすると自己破産をせずに済むかもしれません。

特定調停ってご存知ですか?
特定調停とは民事調停手続の一種で、支払不能に陥る可能性がある債務者が簡易裁判所に申し立てをすると、裁判所が債務者・債権者の話し合いの仲介をし、毎月の支払金額や返済総額が減額されるよう働き掛けをしてくれる制度です。簡易裁判所は調停委員を指定し、その調停委員が間に入り和解協議の手助けをしてくれ、借主が経済的に立ち直れるよう支援してくれる(自己破産をしなくてもよい)のです。ただし、負担は減りますが、必ずしも債務がゼロになる訳ではない点に注意してください。

では、実際どのように返済の軽減ができるのでしょう。
実は、利息制限法と出資法と呼ばれる2つの法律に矛盾があり、その矛盾点をグレーゾーン金利と呼んでいます(これは一時期ニュースを賑わせていたのでご存知の方も多いでしょう)。2006年に、金融庁は「貸金業規制法施行規則」の改正を表明はしましたが、グレーゾーン金利の撤廃については未定とされており、2008年6月の今も、撤廃は決まっていません。

特定調停は、グレーゾーンの部分を法定範囲内の低い利率で計算しなおして借金を減らすことになります。具体的には、20%を超える実質年率で利息を支払っている人は、法律で定められているよりも多く利息を支払っていることになるため、それを適正な利息を支払ったものとして過去にさかのぼって計算するのです。そこで出てくる支払金額の差額分を現在の借金の残額から引いた、残りを返済していくことになります。

さて、では「特定調停」の手続きは誰にでもできるのでしょうか?
借金をしている人で支払不能に陥るおそれのある、若しくは事業の継続に支障をきたすことなく弁済期にある債務を弁済することが困難である者、言い換えれば、近々支払期日を迎えるが、契約どおりに借金の利息や元金を支払うと最低限度の生活費にすら困ってしまう人や、事業をしている人で運転資金が不足してしまうおそれの強い人が対象です。
したがって、ちょっと遊びすぎて支払日にお金がないから払えない・・・という人は利用できない制度になっています。

特定調停の流れ
特定調停の流れは、大きく3つに分けることができます。

特定調停の申し立て
必要書類をそろえて、裁判所に提出します。基本的には、債権者一覧、所得証明(直近、過去3か月分程度) 、住民票・戸籍謄本、債権者との契約書などが必要になります。

調停-2~3回、裁判所にて
裁判所は、特定調停の申し立てを受付けると、受付けた半月から1ヶ月後に第1回調停期日を指定して、申し立てを行った本人を裁判所に呼び出します。裁判所に出向かないと罰金が科せられることもあるので必ず出向きましょう。またそれと同時に債権者に対して、取引経過の開示と利息制限法による引き直し計算をしたものを第1回調停期日を期限として提出させます。

第1回調停は、債務者であるあなたと調停委員会(裁判官と調停員の2名以上)との2者間での話し合いとなります。この場で調停員は、債務者の家計の状況を把握した上で、毎月の収入から最低限の生活費を差し引いて、その残りから支払いに回せる金額を計算していきます。
そして第2回調停期日に、債権者側の担当者との間で、調停委員の人が前回作成した返済計画での交渉を行い、調整して調停条項案を作成することになります。債権者と交渉するのはあくまでも調停委員の人で、あなたではありません。したがって状況をできるだけしっかりと伝え、調停委員の人が立てた今後の返済計画などについても疑問や不安のない状態まできちんと話をするようにしましょう。
そして、第3回調停期日に債権者側の担当者との間で調整を行って、その結果に基づいて決定されるケースが一般的です。

但し、もちろんこの調停条項に異議を申し立てる債権者もいますが、異議を申し立てられたからといって、今まで通りの金額を支払い続けなければいけない訳ではなく、「調停に代わる決定」という裁判所が妥当と考える解決案が提示され、2週間異議が申し立てられなければその決定で話がまとまります。

調停後
さて、調停が完了すると調書を作成します。この調書の記載事項、決定事項は裁判上の和解と同じ効力をもちます。
したがって、ここに書かれた支払い条件(期日や金額)は絶対に守って下さい。支払いが滞った場合等は、債権者により給料の差し押さえなどが強制執行されます。
しかし、例えば給料の差し押さえと言っても全額没収というような事はないのでご安心下さい。法律で差し押さえができるのは、給料支給額から法定控除額を差し引いた残額が44万円以下の場合は、1/4まで。 44万円以上の場合は、その内33万円を除いた残額と定められています(ちなみに法定控除額というのは税金や社会保険料のこと)。

特定調停のメリット・デメリット
さて、そんな「特定調停」ですが、もちろんメリットもデメリットもあります。
第一のメリットは費用が安いことです。債権者1件につき、印紙代や切手代で1,000円もあれば十分でしょう。もちろん書類作成などは自分で作成することが前提です。次に、精神的にはこれが一番大きいと思いますが取立てがなくなります。特定調停を申し立てた後の取立ては法律で禁じられているのです。
その他、借金の原因を問わないこと、減額された金額を保証人が払うわけではないため、保証人に迷惑を掛けなくて済むこと、官報に載らないこと、などを挙げておきます。

一方、デメリットとしては、平日に裁判所に数回行かなくてはならないこと、3年~5年程度で残った借金を返さなくてはいけないので、ある程度金額に限界があること、クレジットカードなどの利用ができなくなること、調停はあくまでも話し合いであり必ずこちらの求めた結果が成立するわけではないことなどが挙げられるでしょう。

もちろん、この制度を使うような状況に陥らないようにすることが最優先ですが、このような制度があることを、知識として知っておいても損はないと思います。

MAIL-ISLAND

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